MacのキーボードをUSからJISに戻した話(後悔)


会社のMacのキーボードを、USからJISに戻した。

JISからUSにした話はよく聞くが、僕の場合は逆である。


MPBの外部キーボードを変えただけだが、そもそもなんで変えたのか、この際だから書いておこうか…

理由① おさがりPCを子どもが使えなかった

きわめて時期が限定的かも知れないが、USキーボードだと子どもが使えないのである。

PCを子どもにあげたが、「かな」が書いていないから、ひらがなを入力できなかったのだ。

いますぐ困るわけでもないし、しばらくはマウスしか使わないから、まぁいいか。

でもいまって、何歳ぐらいからローマ字を習うのだろうか?


理由② オシャレかどうかは関係ない

USキーボードはオシャレだ。シンメトリーで美しい。

しかし、だからといって使いやすいかというと、ひとによる。

実際、僕の30年以上のJISキーボードのクセは、なかなか抜けるものではなかった。

3年間USキーボードを使ってみたが、いまだにダブルクオーテーションのキーを間違う。

無意識で高速タイピングしているときほど間違う。

かなりのストレスだが、三つ子の魂百までということだろうか、なかなか直らない。

なんとも苦行である。

理由③ 他のPCがJISキーボードだ

これは大きい。

客先でPCを操作する機会があるひとは、だまってJISのままでいいのではないかと思う。

USに慣れていると、入力ミスが多くてイライラする。というか恥ずかしい。

このひと大丈夫か?って思われているような気もする。

あと、最近予約したポメラDM-200もやっぱりJISだ。

「文章作成に特化したマシーン」を買ったのに、入力がおぼつかないのでは本末転倒である。

理由④ テンキーにカンマがない

Appleだけなのかどうか知らないけど、US外部キーボードのテンキーに、カンマがない。


こちらは日本語キーボード。カンマがある。


初めてUSキーボードを使ったときは、マジで不便だと思った。

カンマのないテンキーに、なんの意味があるというのだろうか。

昇竜拳を出したいときに波動拳が出てしまうぐらいせつない(竜巻旋風脚でも同)

なにかと不便すぎて、3日に1回ぐらい脳内からセロトニンが消滅したり、体内からカルシウムがいちじるしく減少したり、痛風になりそうになる。

テンキーにカンマがないと、なにかと健康に悪いのである。

あなたはUSキーボードでイケテル感をドヤリングしながら、実は不安障害や骨粗しょう症、ひじ・ひざの痛み、尿酸値の上昇などにさいなまれていないだろうか?

なにかとストレスになるぐらいなら、いさぎよくドヤリングをやめて、JISキーボードに戻すことも検討すべきかもしれない。

尿酸値の値が正常になるかはわからないが。

理由⑤ かな入力に戻したい願望がある

僕がJISキーボードに戻したい最大の理由は、実はこれである。

意外かも知れないが、僕はずっと「かな入力派」だった。

というのも、僕がPCを使い始めたころは、PCで漢字が使えなかった。

ようするに8ビットである。ファミコンで漢字が表示されないのと一緒といえば一緒だ。

なので、そもそもIMとか「漢字変換」という概念がなく、ローマ字入力自体も存在しなかった。

なので、かなを入力するときは、「かな」キーをONにして「かな」で入力する必要があった。

これで慣れてしまったので、PC88、98時代もかな入力だったし、初めてMacを買ったときもかな入力だった。

かくして僕には「JISかなキーをタッチタイプできる」という、損得がよくわからないアビリティがセットされた。

FFに例えると、相当ヘンなジョブチェンジをしないと覚えないやつである。

僕がローマ字入力に変えたのは、10年ぐらい前だ。

かな入力ではスラスラ文章が出てきたのに、ローマ字入力だと「文章」が出てこないという副作用が長く続いた。

いまでこそ慣れたが、当時はかなり困ったと記憶している。

あのころのようにスラスラ書きたい。かなでスラスラ書きたい。

僕にとって、チュッパチャップスはちゅっぱちゃっぷすであり、cyuppacyappusuではないのだ。

もちろんchuppachappsuでもない。

で、現在

いつかアメリカに行く夢はほぼなくなり(元からなかったけど)、うちの会社にUSキーボードじゃないと使えないひとが来ることがほぼないこともわかった。

うちの社員にトミーくんとかヤンさんはいないのである。

まだ、USキーボードがシンメトリーで美しいからといって、僕のコードや文章が美しくなることもない。

もちろんいじめや過労死がなくなることもなければ、一夜にして豊洲に盛土が形成されることもない。

神はいない。神はゴルゴタの丘で死んだのだ。

そして僕はいつしか、USキーボードを使う価値を見いだせなくなっていた。

社員のMacをすべてUSキーボードに変更したのに、である。社員も受難である。

というか僕は日本語を「かな」で打ちたい

もういい歳なんだし、そろそろわがままに生きてもいいように思う。

「わがままに生きる」、いい響きだ。

最近ウエストまわりもわがままなのだが、「わがままボディ」といい張ればセクシーである。ちなみに、老眼鏡と書いてオトナ眼鏡と読む。

「かな」だって、ふにふにしてたり膨らみやくびれがあって、セクシーといえばセクシーだ。

そうだ、僕には「かな」が足りない。

さぁいでよ! かなキー! 光あれ!

というわけで届いた


あースッキリした!

かなキー!かなキー!

だっさ! だっさ! ダサ懐かしすwwww

個人的には、controlキーの位置が変わったことが痛い。たぶんキーボードショートカットで困るだろう。

↓US


↓JIS


まぁでも、指が覚えたショートカットなんて、アドビの気まぐれで変わったりするからまぁいいか。

そんなことより、アドビはバグを直してほしい。

あと、個人的には「まぁ使わない」ことで有名な「caps lock」キーが移動していることが愉快だ。

「日本人ってcaps lockって絶対に使わないよね? 知っているよ!知ってるけど、ないとうるさいひとがいるからこの辺につけてみたよ! ね!?言わないと気がつかないでしょ!?わらわら」みたいなところに移動しているのが愉快である。

ここなら押すまいて。

↓US(うっかり押す可能性あり)


↓JIS(ここかよw)


実際、caps lockキーって「間違ってON」にすることはあれど、「意図的にON」にするひとはどれぐらいいるのだろうか?

はなはだよくわからないキーである。

USキーボードのひとは、環境設定でcaps lockをcontrolキーに変えているひともいる。

そのぞんざいな扱われかたでいったら、Windowsのnumキーと同じ程度な気がする。numとcapslockに幸あれ。

いざJISキーボード!レッツ!かな入力!!

やっぱり「かな」だよね!丸みがあって萌えるよ!かな!

それに比べたら、アルファベットってシュッと構えちゃっててさ、なんだかツンデレである。

いまここに、かな「萌えキャラ説」と、アルファベット「ツンデレ説」の完成を宣言しよう。よくわかんないけど。

だいたいにして、アルファベットのスペルが「alphabet」なんて気取りすぎである。cyuppacyappusuのほうがまだかわいい。

や、いまテュッパテャッピュフュって打っちゃったけど、気にするな。

いやはや、大満足だ!

大満足だが、いましがた困ったことがあったので、最後に付け加えておこうか。

JISキーボードを前に、「かな入力」をまったくを忘れている、自分がいたことである。

ああ、10年前の自分よ、いまいずこ……

ぬふあうえおぬふあうえお



2016.10.20 追記

あとでツイートしたのだけど、

この辺でアクセスが多いことに気がついた。

直近の感想はこう。

まぁ、キーボードぐらいでガタガタ叩くなってことかな←(キーボードだけに)


2016.10.23 追記

たくさんみていただいたようで、恐縮である。

全部じゃないけど掲載しておこう。

あと、目から鱗だったのは、知り合いからいわれた意外なひとこと。

「小学生ならフツーにフリック入力できるよ」

そうか、ここもスマホか…

※2017.03.10追記

ちなみに、USキーボードをお探しのかたでこの記事にたどり着いたのなら、以下のキーボードがワイヤレスでUSで、しかも安かったので追記しておく。ここまで似ているキーボードはめずらしい。モノははっきりいって安っぽいのだが、たまにiPadとかにつなぐならこれで十分かも知れない。

まぁ、純正の完成度にはかないませんが…

なお、いまとなっては、テンキーがない方がキーボードのセンターが狂わないので好きかも知れない。


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