ポメラDM-200所感(MacのUTF-8が文字化けするときは、BOMなしにするかソフトウェアアップデートで対応)


※2017.5.17追記
ポメラDM-200のソフトウェアがアップデートされていました。
Ver.1.2からUTF-8のBOMなしファイルの展開に対応したそうです。

さて、ポメラDM-200が来た。だいぶ前だけど。

ポメラDM-200(以下ポメラ)は文章作成に特化したマシンだが、ちょっと使ってみたところ、明らかに向き・不向きがあるマシンだと思う。

また、ポメラで書いた文章をPCに取り込む方法についても書いておこうと思った。

これから購入の検討をするかたの参考になればさいわいである。

なお、普段のユルイ感じのブログ記事ではないので、ユルイ系のかたは読み飛ばしてもよいかもしれない。

文章書きやライティングなどに興味があるかたにはオススメである。

目次

  1. ポメラDM-200の使用感
  2. ポメラに向かない作業、向く作業
  3. ポメラSyncがダメすぎていろいろやってみる(要改善)
  4. 最後に〜次期ポメラへの要望

1. ポメラDM-200の全体の使用感


キーボードと日本語変換を気にしているひとは、杞憂に終わると思う。

それぐらいストレスがない。

キーボードはOK。ATOKはかしこいし、動作は俊敏だ。

僕はDM-200が初ポメラなのでよくわからないが、本体重量も重すぎるという感じはしなかった。

僕は充電がずぼらなほうだが、いまのところ一回もバッテリー切れにはなっていない。

なったにしても、モバイルバッテリーで動くあたりは安心できる。

2. ポメラに向かない作業、向く作業

なにせ「テキスト入力に特化したマシン」という性格上、明らかに「向き・不向き」なものがある。

あくまでも個人の主観だが、誰かの参考になるかも知れないので書いておこう。

ポメラに向かない作業

ブログの原稿

意外だが、ブログの原稿書きはに向かないと思う。

記事内容にもよるが、調べ物をしながら、比較しながら書くような文章には向いていない。

なぜなら、ブラウザがないのでURLをメモしたりテキストをコピペしたり、YouTubeのiframeを貼るとかはできない。

上記のようなブログ記事が多いひとは、ポメラよりMBなどのノートPCのほうがはるかによいと思う。

仮にブログの原稿書きに使ったとしても、有効範囲は下書きまでではないだろうか。

ただし、ブラウザが使えないぶん作業自体を邪魔されにくく、非常に集中できる、という利点はある。

アウトライン機能がある、が……

ポメラはMarkdownみたいなアウトライン入力が使える。

ただし見出しだけで、文章の先頭を「.」にすると、見出しとしてアウトライン構造になる。

これだけでもひとによっては便利だが、しかし惜しい。

なぜ「#」ではなく「.」なのだ。

「#」ならそのままMarkdownになったんだけど。むー。

Markdownはエンジニアが多く使っている印象があるが、個人的にはこれこそ一般のひとにも使ってほしい入力フォーマットだと思う。

もっと普及してもよいと思う。

ポメラに向く作業

小説、エッセイ、純粋な「原稿」書き

これは向く。個人の主観や考え方を淡々と書き綴るようなものなら、かなり向いていると思う。

要はネットで調べ物をしないような文章には向いている。

国語辞典や類語辞典まで付いているのだから、かなり向いている。

惜しむらくは、1ファイルの最大文字数が50,000文字までなことであろうか。

小説家には物足りない数字だと思う。

日記・日々のメモ

これも向いている。寝る前に今日一日の出来事を思い出しながら、軽くカタカタ打つとか、そんな感じ。

実際、カレンダー表示機能がついていて、そこから日付を選択すれば即座に入力できる。

なお、保存先は「/Pomera_memo/201611/20161101.txt」のような、日付別のテキストデータとして保存される。

このカレンダー画面を起動画面にすることもできるので、リターンキー一発で日付別のテキストデータとして残せる。

記者のメモ取りや議事録

これもいいと思う。

前のモデルより重くなっているそうだが、そのぶん膝上で打つには安定しているのではないかと思う。

バッテリーは18時間持つし、いざとなったらモバイルバッテリーをつなげばいい。

Wi-Fiがあるので、iPhoneとテザリングでつなげば、ポメラからメールとして送信できたりする。

3. ポメラSyncがダメすぎていろいろやってみる(要改善)

実はこれが本題だ。

先に書くが、ポメラSyncがダメ過ぎる。

詳しくはこちらの記事に譲る。

参考記事:

ポメラ「DM200」徹底レビュー 通信機能の強化はアリなのか? (1/3)

キングジム「ポメラ」の最新モデル「DM200」は、外部とデータをやりとりするための機能を新しく搭載したことが目玉だ。注目の新機能である「ポメラSync」と「アップロード」を試してみた。

www.itmedia.co.jp

ポメラ「DM200」徹底レビュー 通信機能の強化はアリなのか? - ITmedia PC USER

ポメラSyncを褒めている記事もあるが、上記の記事のほうが正しいと思う。

なんでこんなにトリッキーなのだろう。

ファイルはDropboxかGoogle Drive、iCloudあたりに上げてくれればよいだけなのだが、そうはなっていない。

と、文句をいっても始まらないので、ほかの方法を探してみる。

そもそもWi-Fi(の接続)が遅い

参考記事にもあるが、ポメラはWi-Fiに常時つながってるわけではなく、ポメラSyncやアップロードを実行したときだけ、Wi-Fiにつながるようになっている。

Macに例えると、Wi-FiをOFFからONにしたときみたいな「クルクル状態(Wi-Fiを探している時間)」があるわけで、この時間が決して短くない。

ずっとつながっててくれれば早いのだろうが、バッテリーの関係で用が済むとWi-FiはOFFになる。

なので、コマンドを実行するたびにWi-Fiに接続しようとするので、クルクルが発生するのである。

あと、ミョーにトリッキーなシンクロ方法をしているせいか、ポメラSync自体にも時間がかかる。

たかがテキストデータなのに結構待たされる。

これは仕様なのでどうしようもない。僕はUSBで物理的に接続にすることにした。

USBでつなげばいい、のだが……

USBでつなげば、ポメラがストレージとして認識される……と思いきや、つないだだけではストレージとしてマウントされない。

Macにポメラをマウントするには、ポメラから「PCリンク」というコマンドを実行しないとダメだ。

なお、「PCリンク」を実行するには、「メニュー>ツール>PCリンク」という、決して浅くはない位置にあるコマンドを実行しないといけない。

なぜこうなった……

いちいち面倒なので、僕はショートカットキーで「SHIFT+F1」に割り当てた。改善策が残っているのは助かるが。

なお、PCリンク中はポメラの操作はできない。

USB経由でのファイルの同期方法

上記の通り、僕の場合、ポメラとMacをUSBでつなぎ、ポメラから「SHIFT+F1」でMacにマウントされるようにした。

あとはMacでFreeFileSyncを使ってポメラ内のデータと指定フォルダを同期する。


ソフトや同期方法については、こちらのブログが詳しいのでご参考に。

参考記事:

ファイル同期ソフトの決定版?FreeFileSyncの導入と使い方[Win,Mac対応]

大量の写真をバックアップするときはHDDを2台使ってバックアップするのが一般的な方法ですが、その時活躍するのがファイル同期ソフトです。今回はその中でも私が愛用しているFreeFileSyncというソフトをご紹介。フリーソフトなので無料で使えますよ!Win,Ma...

photo-studio9.com

ファイル同期ソフトの決定版?FreeFileSyncの導入と使い方[Win,Mac対応]

Mac側の保存先をDropbox内に置けばDropboxと同期されるし、iCloud Driveのなかに保存すればiCloudと同期される。

Evernoteは試していない。

ただし、同期は全部手動である。

Dropboxやエバーノートになれていると、なんだかなぁ、という解決方法しか思いつかなかった。

同期完了!でも、Mac側のテキストエディタの設定は「BOM有り」じゃないとダメ

※2017.5.17追記
ポメラDM-200のソフトウェアがアップデートされていました。
Ver.1.2からUTF-8のBOMなしファイルの展開に対応したそうです。

Macで編集したテキストファイル(UTF-8)をポメラに持っていくと、文字化けすることがある。SHIFT-JISは大丈夫なんだけど。

最初わからなかったのだが、ツイートしてみたらメンションをいただいた。

参考リンク:

DM200のUTF-8は「BOMあり」じゃないと文字化けします

 ポメラはこれまで、SHIFT JISの文字コードのみ扱えました。これが、DM200になってUTF-8も扱えるようになりました。SHIFTJISには無い文字も扱えるということで、喜んだユーザーも多いようです。私もその一人です。  DM200の「設定」・「ファイル管理」で文字コードを設定できます。この設定は、ポメラで新規にファイルを作った場合のものです。すでに作成されたテキストファイルは、SHIFTJISでもUTF-8でも開いて編集する…

outliner.sblo.jp

DM200のUTF-8は「BOMあり」じゃないと文字化けします

というわけで、Mac側のテキストエディタの設定を「BOM有り」にして保存しないと、ポメラで開いた時に文字化けしてしまう。

長いことテキストエディタを使っているが、「BOM有り」にしたのは初めてな気がする。

なんとも腑に落ちないのだが、うまくいったのでよしとする。

ここまでやった感想

なんか余計に面倒にしてしまった気もするが……

というか、ポメラ本体が「テキストデータ置き場」になってくれればいいわけで、ポメラにWi-Fiって本当に必要なのだろうか?、とも思ってしまった。

また、Macには「AirDrop」というBluetoothを使ったファイル共有機能があるのだが、バッテリーの問題があるのだとしたら、これと同じような方法でもよかったのではないかと思う。

4. 最後に〜次期ポメラへの要望

苦言ばかり呈してしまったが、ポメラSyncがトリッキーなだけで、ポメラ自体は非常によいと思う。

キーボードは打ちやすいし、ATOKの変換はかしこいし、液晶は黒バックにできたり縦書きの原稿用紙モードまで備える。

こういうマシンはほかにない。唯一無二のマシンだと思う。

だからこそ、余計にポメラSyncのビミョーさが目立ってしまう。

2016111202.jpg

いずれにしても、ポメラDM-200は、文章を書くことに特化・チューニングされた「オールインワン設計」が身上といえる。

ネットにはつながらないが、いざとなったら手元のスマホでどうにかなるからまぁいいや、ぐらいのひと向け。

だから、好きなひとだけ買えばいいんじゃないの?、と思った。

そんなひと、100人いても2〜3人ではなかろうか。

あれもこれもというひとはMBPでいいと思う。

お好きなかただけ、ポチッとどうぞ。

では最後に、ポメラSyncが改善されることを祈りつつ、次期ポメラ(?)への要望を書いておきたい。

  • Dropboxなどの各種クラウドサービスにデータを保存するようにしてほしい。
  • Wi-Fiとバッテリーの兼ね合いが難しい場合、Bluetoothによるデータの同期も考えてほしい。
  • 外部との通信はスマホに任せたらいいのでは(アプリ経由とか)

読んでおわかりの通り、同期以外にはほとんど不満がない。それぐらいポメラDM-200はよくできている。

個人的には、Markdownに対応してくれるとうれしいが、ちょっと専門が違うか。

あと、やはり僕の同期方法はスマートではない。

ほかにスマートな同期方法があったら、ぜひブログなどで情報のシェアをお願いしたいと思う。

追記

ていうか、マシンとしてどうのこうのとか、ファイルがどうのこうのという前にこれぐらい稼げってことではないだろうかw


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